TRAILER

INTRODUCTION

草木や花のように触れられたい。

癒えない悲しみを抱え、人の間を漂うように生きてきたユリは、小さな古本屋にたどり着き、店主・トモさんの妻になる。トモさんは、亡くなった前の妻のことを毎日思い出す一方で、今はユリがいない生活は考えられない。同じ頃、トモの幼馴染で父を亡くしたリュウタは、遺品の中にとある詩集を発見する。ユリとリュウタはどうしようもなく惹かれ合い、求め合うが、それはユリがトモさんのもとを去ることを意味していた……。

『アレノ』『海辺の生と死』『二十六夜待ち』と、男と女の不確かで濃密な情愛を描き続け、その一貫した美学でファンを魅了する越川道夫監督の最新作。ドイツの詩人・ゲーテが晩年、若い人妻マリアンヌと恋人関係になり、のちに傑作「西東詩集」の核をなすことになる愛の詩を共作したエピソードから着想を得て、新たな愛の物語を作り上げた。

主人公のユリを演じるのは、今最も期待されている女優、瀬戸かほ。映画、ファッション、広告、ミュージックビデオなどで唯一無二のアンニュイな存在感を放ち、同世代から支持を集める瀬戸が、二人の男と情を交わすヒロイン役に体当たりで挑む。これまで山田真歩(『アレノ』で高崎映画祭最優秀主演女優賞)、満島ひかり(『海辺の生と死』で日本映画批評家大賞主演女優賞)、三浦透子、黒川芽以、貫地谷しほりといった女優たちが越川作品で新境地を開いてきたように、本作の瀬戸も一人の女のさまざまな側面を赤裸々に演じ、鮮烈な印象を残す。

ユリの年上の夫・トモさん役には『俳優 亀岡拓次』や『焼肉ドラゴン』の宇野祥平。ユリが恋に落ちる夫の幼馴染・リュウタには『新宿スワン』『コーヒーが冷めないうちに』の深水元基。日本映画界からのラブコールが絶えない個性派俳優二人が対照的な男を演じ、ヒロインの魅力を最大限に引き出している。その他、舞台の古本屋をはじめとする個性的な商店や公園が織りなす東京・武蔵野の風景、ギターとチェロを中心としたエモーショナルな音楽など、見どころ聴きどころは尽きない。

INTRODUCTION

草木や花のように触れられたい。

癒えない悲しみを抱え、人の間を漂うように生きてきたユリは、小さな古本屋にたどり着き、店主・トモさんの妻になる。トモさんは、亡くなった前の妻のことを毎日思い出す一方で、今はユリがいない生活は考えられない。同じ頃、トモの幼馴染で父を亡くしたリュウタは、遺品の中にとある詩集を発見する。ユリとリュウタはどうしようもなく惹かれ合い、求め合うが、それはユリがトモさんのもとを去ることを意味していた……。

『アレノ』『海辺の生と死』『二十六夜待ち』と、男と女の不確かで濃密な情愛を描き続け、その一貫した美学でファンを魅了する越川道夫監督の最新作。ドイツの詩人・ゲーテが晩年、若い人妻マリアンヌと恋人関係になり、のちに傑作「西東詩集」の核をなすことになる愛の詩を共作したエピソードから着想を得て、新たな愛の物語を作り上げた。

主人公のユリを演じるのは、今最も期待されている女優、瀬戸かほ。映画、ファッション、広告、ミュージックビデオなどで唯一無二のアンニュイな存在感を放ち、同世代から支持を集める瀬戸が、二人の男と情を交わすヒロイン役に体当たりで挑む。これまで山田真歩(『アレノ』で高崎映画祭最優秀主演女優賞)、満島ひかり(『海辺の生と死』で日本映画批評家大賞主演女優賞)、三浦透子、黒川芽以、貫地谷しほりといった女優たちが越川作品で新境地を開いてきたように、本作の瀬戸も一人の女のさまざまな側面を赤裸々に演じ、鮮烈な印象を残す。

ユリの年上の夫・トモさん役には『俳優 亀岡拓次』や『焼肉ドラゴン』の宇野祥平。ユリが恋に落ちる夫の幼馴染・リュウタには『新宿スワン』『コーヒーが冷めないうちに』の深水元基。日本映画界からのラブコールが絶えない個性派俳優二人が対照的な男を演じ、ヒロインの魅力を最大限に引き出している。その他、舞台の古本屋をはじめとする個性的な商店や公園が織りなす東京・武蔵野の風景、ギターとチェロを中心としたエモーショナルな音楽など、見どころ聴きどころは尽きない。

STORY

ユリ(瀬戸かほ)は、小さな古本屋を営む一回り年上の夫、トモさん(宇野祥平)と暮らしている。トモさんに恋はしていない。古本屋でバイトをしていて、トモさんに強く請われ、一緒になった。いつ死んでもよかったので、それもよいかもしれないと思ったのだ。ユリはまだ二十四歳なのに手の打ちようがないほど疲れていた。

トモさんは車の事故で、前の妻(縄田かのん)を亡くしていた。月命日には、身なりを整え、花屋で買った花束と、少し上等なカステラを用意して、まるで恋人に会いに行くように出かけていく。心臓の病気があるトモさんは、ユリと一緒になってから、夜が耐えられるようになった。今でも毎日前の妻のことを思い出す一方で、ユリがいつか自分のもとを去ることには耐えられない。死ぬ時は、幸福のてっぺんで死にたいと思っている。

その頃、トモさんの幼馴染のリュウタ(深水元基)は、長い間会っていなかった父が一人暮らしの部屋で亡くなり、遺品を前に途方にくれていた。父が最後に愛した女性(山田キヌヲ)から、父が好きだった植物の話を聞かされるが、まるで知らない男の話を聞いているようだ。リュウタは、父が死ぬ直前に読んでいたゲーテの「西東詩集」を手元に残し、他の本はトモに買い取ってもらうことにする。

初めて会ったときから、ユリはリュウタに抱かれたいと願う。リュウタの父がその恋人にしたように、リュウタに草木や花のように触れられたい——。トモさんへの罪悪感に苛まれながらも、ユリはリュウタの父が読んでいた詩を読み、ますます思いを募らせていく。そしてもう後戻りはできないとわかったとき、ユリはリュウタが待つ場所へと駆けつけ、夢中で自分のすべてを委ねるのだった。

CAST

ユリ|瀬戸かほ

Kaho Seto

1993年生まれ。2015年に『orange —オレンジ—』で女優デビュー。越川道夫監督が江代充の「黒球」を原作に、仙台短篇映画祭2017のために制作した『黄色い花 一束 二時頃』に出演。その他の主な出演作に『にとっての世界』(17)、『Birds』(17)、『オーロラ・グローリー』(18)、『あの群青の向こうへ』(18)、『神様のいるところ』(19)などがある。音楽×映画プロジェクトMOOSIC LAB2019で公開される最新作『ゆうなぎ』(常間地裕監督作品)では主演を務める。また、モデルとしても数多くの広告、雑誌、PVに出演中。

トモさん|宇野祥平

Shohei Uno

1978年生まれ、大阪府出身。2000年俳優デビュー。近年の主な出演作に『ぼっちゃん』(13)、『舟を編む』(13)、『わたしのハワイの歩きかた』(14)、『百円の恋』(14)、『俳優 亀岡拓次』(16)、『64—ロクヨン— 前編/後編』(16)、『焼肉ドラゴン』(18)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)、『鈴木家の嘘』(18)、『きばいやんせ!私』(19)等。公開待機作に『酔うと化け物になる父がつらい』、『嘘八百 続編』、『37 Seconds』などがある

トモさん|宇野祥平

Shohei Uno

1978年生まれ、大阪府出身。2000年俳優デビュー。近年の主な出演作に『ぼっちゃん』(13)、『舟を編む』(13)、『わたしのハワイの歩きかた』(14)、『百円の恋』(14)、『俳優 亀岡拓次』(16)、『64—ロクヨン— 前編/後編』(16)、『焼肉ドラゴン』(18)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)、『鈴木家の嘘』(18)、『きばいやんせ!私』(19)等。公開待機作に『酔うと化け物になる父がつらい』、『嘘八百 続編』、『37 Seconds』などがある

リュウタ|深水元基

Motoki Fukami

1980年生まれ、東京都出身。モデル活動を経て2000年、テレビドラマへの出演を機に俳優活動を開始。主な出演作に『クローズZERO』シリーズ(07・09)、『るろうに剣心』(12)、『相棒シリーズ X DAY』(13)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)、『新宿スワン』シリーズ(15・17)、『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』(18)、『コーヒーが冷めないうちに』(18)、『サムライマラソン』(19)、『キングダム』(19)、『ダンスウィズミー』(19)などがある。

STAFF

撮影・編集・脚本・監督|越川道夫

Michio Koshikawa

1965年生まれ、静岡県出身。助監督、劇場勤務、演劇活動、配給会社シネマ・キャッツ勤務を経て、1997年に映画製作・配給会社スローラーナーを設立。ラース・フォン・トリアー監督『イディオッツ』(98)、アレクサンドル・ソクーロフ監督『太陽』(05)などの話題作の宣伝・配給を手がける。また、数多くの映画賞を受賞した熊切和嘉監督『海炭市叙景』(10)、ヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』(12)などをプロデュース。2015年、エミール・ゾラの『テレーズ・ラカン』を現代日本を舞台に翻案した『アレノ』で劇場長編映画監督デビュー。2017年には作家・島尾敏雄と島尾ミホの出会いを描いた『海辺の生と死』、居場所をなくした少女と少年のロードムービー『月子』、佐伯一麦の小説を原作とした『二十六夜待ち』の3本の監督作品が立て続けに公開される。本作に続いて、1人の少年をめぐる生みの親と育ての親の関係を描いた『夕陽のあと』が11月8日(金)より新宿シネマカリテ他全国順次ロードショー予定。

主なプロデュース作品|

『路地へ 中上健次の残したフィルム』(01)『青い車』(04)『幽閉者 テロリスト』(07)『赤い文化住宅の初子』(07)『俺たちに明日はないッス』(08)『砂の影』(08)『私は猫ストーカー』(09)『ゲゲゲの女房』(10)『森崎書店の日々』(10)『海炭市叙景』(10)『吉祥寺の朝日奈くん』(11)『フォーゴットン・ドリームス』(11)『惑星のかけら』(11)『夕闇ダリア』(11)『かぞくのくに』(12)『夏の終り』(13)『楽隊のうさぎ』(13)『ドライブイン蒲生』(14)『白河夜船』(15)『海のふた』(15)『無限ファンデーション』(19)

監督・脚本作品|

2015 『アレノ』 脚本は佐藤有紀と共作 出演:山田真歩、渋川清彦、川口覚
2017 『海辺の生と死』 出演:満島ひかり、永山絢斗
2017 『月子』 出演:三浦透子、井之脇海
2017 『二十六夜待ち』 出演:井浦新、黒川芽以
2019 『夕陽のあと』(監督のみ/脚本:嶋田うれ葉) 出演:貫地谷しほり、山田真歩

音楽|斉藤友秋

Tomoaki Saito

1978年、埼玉県生まれ。中学生の頃に弾き始めたエレキギターの影響からロックに傾倒する。2003年より京都に居を移し、ギターとチェロによるデュオ「細胞文学」を結成。静と動から生まれる「間」を基調とした音楽性が、音楽界だけにとどまらず多方面から支持を得る。2009年のスペイン旅行を機に再び関東に居を戻し、クラシックギターによる作曲に着手、独学による作曲法を用いて自身の新たな領域への創作に挑戦している。2015年、考えることをテーマにした、声とギターによるソロアルバム「考える日」を発表。

THEATER

エリア 都市 劇場名 公開日
関東 新宿区 K's cinema 10/19(土)〜
中部北陸 名古屋市 名古屋シネマテーク 近日公開
関西 大阪市 第七藝術劇場 近日公開

「愛の小さな歴史」誰でもない恋人たちの風景 vol.1
2019年/日本/106分/カラー/ビスタサイズ/5.1ch